【速度計測】Web サイトやメディアのパフォーマンスを分析する方法
2021.11.20
4 min read
- Web ページの表示速度を改善するために、パフォーマンスを確認したい…
- Web パフォーマンスの計測方法がわからない…
このような悩みを解決するため、Web ページの表示速度の計測方法・Web パフォーマンスの分析方法を紹介します。Web パフォーマンスを改善するために、現状把握したい方は必見です!
Web ページの表示速度が遅いと、どれほどの悪影響があるのか、以下の記事で紹介しています。併せて、ご覧ください! 参考:Web ページの表示速度が遅いと、重めの悪影響があるので要注意 | WebMarTech Lab
【無料】Web パフォーマンスの分析ツール
Web パフォーマンスを分析する方法は多数ありますが、主によく使われる無料ツールは Google が提供する PageSpeed Insights です。
分析方法は非常に簡単!
PageSpeed Insights にアクセスし、下図のように計測したい URL をコピー → 貼り付けし、分析ボタンをクリックだけです。
数秒後には下図のように、デスクトップ(PC)と携帯電話(モバイル)ごとの分析結果が表示されます(各指標の解説は後述)。
パフォーマンスの総合点に応じた評価は以下の通りです。
- 90 ~ 100 点:高速(緑)
- 50 ~ 89 点:平均(オレンジ)
- 0 ~ 49 点:遅い(赤)
参考:How scores are color-coded | Lighthouse performance scoring
最低でも 50 点以上、できれば 90 点以上を叩き出せると、最高です。
このように、パフォーマンス結果が 0 ~ 100 点で数値化されるため、誰でも直感的にパフォーマンスの良し悪しが判断できます。また、改善の Before / After の比較にも使えるため、使い勝手が非常に良いです。
一般的には PC よりもスマホの方が点数が悪くなります。
また、下図のようにパフォーマンスが悪い原因と改善すべき項目を提示してくれる点も、PageSpeed Insights の魅力になっています!
パフォーマンスの分析ツールは他にも、GTmetrix、Test My Site、Google アナリティクス、開発者向けの Google DevToolsなどがあります。 私は全て使用した経験がありますが、基本的には PC もモバイルも対応している PageSpeed Insights で十分な分析が可能です。
PageSpeed Insights のパフォーマンス指標
PageSpeed Insights のパフォーマンス指標で重要な項目を噛み砕いて説明したテーブルです。
厳密な説明よりも、わかりすさを重視しています。
判断軸 | 指標 | 解説 | 公式 URL |
---|---|---|---|
表示速度 | First Contentful Paint (FCP) | テキスト or 画像の初期表示の時間 | FCP |
表示速度 | Speed Index (SI) | ページを読み込み、コンテンツが表示されるまでの時間 | SI |
表示速度 | Largest Contentful Paint (LCP) | 最も大きなテキストまたは画像の表示時間 | LCP |
応答性 | Time to Interactive (TTI) | ページが完全に操作できるまでの時間 | TTI |
応答性 | Total Blocking Time (TBT) | 初期表示の時間 (FCP) と操作できるまでの時間 (TTI) のラグ | TBT |
安定性 | Cumulative Layout Shift (CLS) | 予期しないレイアウトの変更や崩れ | CLS |
判断軸 | NG な現象 |
---|---|
表示速度 | Web ページの表示時間が長すぎる… |
応答性 | 表示されたボタンをクリックしても、反応するまで時間がかかる… |
安定性 | サイドバーの枠をはみ出すほどの、巨大なバナー広告 |
FCP(初期表示)と LCP(最も大きいコンテンツの表示)の違いは、下図をご覧いだければ、イメージしやすいでしょう。
出典:Largest Contentful Paint (LCP)
表示速度はもちろん、表示された後に適切な操作ができるかどうか(応答性)についても、Google は重要視しています。
パフォーマンス結果における各指標の重みについては、以下の記事をご覧ください。 参考:Lighthouse performance scoring
Web パフォーマンスだけが全てではない
今まで Web パフォーマンスは命と言わんばかり、重要であることを強調しました。しかし、Web パフォーマンスだけを追い求めるだけではいけません。
例えば、Web パフォーマンスだけを重要視したため、重い画像を取っ払い、文章だけの無機質な Web サイトが完成したとします。果たして、この Web サイトはユーザーにとって魅力的と言えるのでしょうか。
大切なことは、Web パフォーマンスとユーザー体験のバランスを保つことです。Web パフォーマンスとユーザー体験、両者を犠牲にせず、どちらも満たせるポイントを探し続けましょう。
さいごに
以下、まとめです。
- Web パフォーマンスの分析は PageSpeed Insights がオススメ
- パフォーマンスの総合点は、最低でも 50 点以上、できれば 90 点以上を目指す
- Web パフォーマンスとユーザー体験のバランスが大事
Web パフォーマンスの分析の参考になれば幸いです!