【Web サイト視点】WordPress のメリットとデメリットを解説【ホームページ制作】
2021.11.22
9 min read
- WordPress を Web サイトで使用するメリット・デメリットを詳しく知りたい…
- ペライチなどの、ホームページビルダーと WordPress を比較中…
このような悩みを解決するため、本記事では WordPress で Web サイト(ホームページ含む)を制作 → 運営するメリット・デメリットを、WordPress 歴 5 年以上の経験者が実体験に基づいて、まとめました。
参考になれば幸いです。
WordPress でブログなどのオウンドメディアを運営するメリット・デメリットは以下の記事にまとめています。 →【オウンドメディア視点】WordPress のメリットとデメリットを解説【ブログ含む】 | WebMarTech Lab
メリット・デメリットを一言でまとめると…
まず WordPress で Web サイトを制作 → 運営するメリット・デメリットを一言でまとめると、以下のようになります。
- メリットは、オシャレなテンプレートが多数あり、定期的な情報発信にも対応
- デメリット、手厚いサポートがなく、オリジナルのレイアウト制作が大変
上記は、あくまでメリット・デメリットをギュッと凝縮したものです。ここからより深って、メリット・デメリットを解説します。
WordPress で Web サイト制作 → 運営するメリット
- コードをイジらず、Web ページの作成や編集が可能
- 魅力的な多数のテンプレート
- プラグインによる機能の追加
- カスタマイズの自由度が無限大
- 更新頻度が多いお知らせやブログにも最適
- メンテナンスできる Web 制作会社が多い
- WordPress 自体が無料!
コードをイジらず、Web ページの作成や編集が可能
WordPress は専門知識が無くても、Web サイトの制作や編集が可能です。下図のようにカスタマイズ画面から、トップページなどの文面や色もラクラク変更できます。
WordPress を使わない場合、HTML というファイルを編集して、サーバーに毎回アップロードしなくてはいけません。
しかし、WordPress であれば、そんな面倒な作業は必要ないため、本質的な Web サイトのコンテンツに集中できます。
専門知識が不要のため、Web サイトの管理を内製化しやすいです。その結果、外注コストを大幅に減らせる大きな副次的効果もあります!
魅力的な多数のテンプレート
WordPress には、オシャレな Web サイトの無料テンプレートが多数あります。以下のような主要なページのレイアウトがデザイン済みです。
- トップページ
- サービス紹介
- お知らせページ
- 会社案内
- etc
さらに、PC だけでなくスマホにも対応(レスポンシブ対応)しているため、デザインを整えるコストを大幅に削減できます。
また、テンプレートの多くは、SEO 対策(検索エンジンで上位に表示させるための対策)済みで、Web 集客をすぐに始められる点も大きな魅力でしょう。
無料だけでなく、完成度の高い有料テンプレートもたくさん販売されています。私は有料テンプレートを使うことが多いです。
ここまでは、ペライチなどのホームページビルダーにも当てはまるメリットでした。以降のメリットから、他のホームページビルダーにないようなメリットになります。
プラグインによる機能の追加
WordPress には、プラグインという機能があります。プラグインは便利アイテムのようなもので、基本的に無料で使えます(最高)。
例えば、下図のように Web サイトに必須なお問い合わせフォームの設置もプラグインを使えば、簡単に導入できます。
カスタマイズの自由度が無限大
WordPress の強みは何といっても、カスタマイズにおける自由度の高さです。下図のように、簡単にサイドバーやヘッダーなどを自由に変更できます。
ホームページビルダーの多くは、ガチガチに定まったレイアウトしか使えませんが、WordPress は柔軟にカスタマイズできます。
WordPress は使いこなせば使いこなすほど、カスタマイズの幅が広がり、オリジナリティが増していきます。
WordPress は外部サービスも導入しやいため、データ収集や分析など戦術の幅も広がります。
更新頻度が多いお知らせやブログにも最適
Web サイトで集客するため、お知らせやブログなど頻繁にページを公開したいケースは多いでしょう。
WordPress はこのように文章量が多いページを定期的に公開することが非常に得意です。一方で、殆どのホームページビルダーが苦手な領域。
WordPress を使えば、定期的な情報発信が簡単にできるのは、Web サイトの運営面で嬉しいポイントでしょう。
ブログ等のオウンドメディアでは、WordPress を使用するケースが多い 参考:【オウンドメディア視点】WordPress のメリットとデメリットを解説【ブログ含む】 | WebMarTech Lab
メンテナンスできる Web 制作会社が多い
WordPress は国内で使用されている CMS(コンテンツ管理システム)の中で、83.6% という非常に高いシェアを誇っています。
参考:Distribution of Content Management Systems among websites that use Japanese
このような背景から WordPress を扱える Web 制作会社は非常に多いため、WordPress 関連の外注もしやすいです。アウトソーシングでリソースを補いたい方には嬉しいポイントでしょう。
WordPress のシェア率は高いこともあり、情報が数多くあるため、調べやすいのも、Good です!
WordPress 自体が無料!
WordPress は無料ソフトウェアのため、運営コストを抑えやすいです。一方で、ホームページビルダーの場合、イケてる機能が搭載されたプランにすると、運営費が WordPress よりもやや高くなる傾向にあります。
特に、ブログやお知らせなどで定期的に情報発信をしようとすると、ホームページビルダーの運営費は跳ね上がりやすいです。
その分、WordPress はサーバー代とドメイン代のため、コストが跳ね上がる心配がありません!
一度、メリットをまとめます。
- コードをイジらず、Web ページの作成や編集が可能
- 魅力的な多数のテンプレート
- プラグインによる機能の追加
- カスタマイズの自由度が無限大
- 更新頻度が多いお知らせやブログにも最適
- メンテナンスできる Web 制作会社が多い
- WordPress 自体が無料!
WordPress で Web サイト制作 → 運営するデメリット
ここまで WordPress で Web サイト制作 → 運営するメリットをお伝えましたが、デメリットもあります。
- 導入ハードルが高い
- 操作の慣れが必要
- オリジナルのレイアウト構築が難しい
- 手厚いサポートがない
- 自分でセキュリティ対策する必要あり
- システム更新のリスクあり
- 高度なパフォーマンスチューニングが難しい
導入ハードルが高い
WordPress はホームページビルダーと比べて、始めるハードルが高いです。WordPress をセットアップするために、以下のようなことを自分達でやらなくてはいけません。
- サーバーのレンタル(有料)
- ドメインの契約(有料)
- サーバーに WordPress をインストール
- WordPress の諸々の設定
ホームページビルダーであれば、サーバー周りのセットアップを運営会社がやってくれます。更に、ホームページビルダーは見た目をベースに文章などを編集できるため、直感的に操作しやすいです。
そのため、ホームページビルダーよりも WordPress の方が難易度が高く、公開スピードが遅くりやすいです。
操作の慣れが必要
一般的にホームページビルダーは見た目をベースに編集作業を行うため、直感的に操作できます。一方で、WordPress は見た目とコンテンツが分かれているため、操作の慣れが必要です。
とはいっても、そこまで難しい操作をするわけではないため、2〜3日あれば問題なく操作できるようになります。
オリジナルのレイアウト構築が難しい
WordPress はテンプレートに強く依存するため、ホームページビルダーよりもオリジナルのレイアウト構築が難しいです。例えば、WordPress で新商品の特設 PR ページをイチから作ろうとすると、専門知識が必要。また、改修によって、システムも複雑化します。
一方で、ホームページビルダーであれば、仕組みが非常にシンプルなこともあり、様々なテンプレートを組み合わせて、オリジナルのページを創出しやすいです。
WordPress のテンプレートには多彩なページデザインが存在するため、ゼロからオリジナルページを作らなくても良いケースが多いです。 一度 WordPress のテンプレートで十分かどうか、検討すると良いでしょう。
手厚いサポートがない
ホームページビルダーと異なり、WordPress には公式の手厚いサポートがありません。そのため、WordPress 関連でトラブルに直面した場合、自分で原因や解決法を調べる必要があります。
とはいえ、WordPress 関連の情報は非常に多いです。高度なカスタマイズを除けば、グーグルなどで検索すると、解決法がすぐに見つかります。過度に WordPress にビビる必要はありません。
自分でセキュリティ対策する必要あり
ホームページビルダーの場合、運営会社がセキュリティ対策を実施していますが、WordPress の場合、自分でセキュリティ対策をしなくてはいけません。
具体的には、以下のようなセキュリティの問題を抱えています。
- WordPress への管理画面の違法アクセス
- サーバーへの違法アクセス
- 大量のアクセス攻撃(DDoS 攻撃)
- etc
このような危険に対し、二段階認証や万が一のためのバックアップ等、自分で対策しなくてはいけません。何か大変なことがあっても、自己責任です。
システム更新のリスクあり
WordPress を運用していると、主に以下3つが日々、進化していきます。
- サーバーの環境(厳密には、PHP というプログラミング言語)
- WordPress
- 導入しているプラグイン
システムを新しくするため、タイミングを見計らって、更新(アップグレード)するのですが、更新作業によって、WordPress が思うように動作しなくなるケースがあります。
ここから、WordPress で本格的な Web サイトを運営したい場合のデメリットを2つ紹介します。本格的なサイトを制作したい方は必見です。
高度なパフォーマンスチューニングが難しい
WordPress で長く運用していると、パフォーマンス(表示スピード)を意識するようになります。なぜなら、パフォーマンスの良し悪しは、ユーザーの離脱に直結するからです。
参考:Web ページの表示速度が遅いと、重めの悪影響があるので要注意 | WebMarTech Lab
しかし、WordPress は各機能が一心同体のため、細かいパフォーマンスチューニングが苦手です。例えば、プラグインの一部機能だけを使いたくても、関係ない機能まで付いてきます。
このように WordPress は動作が重くなりやすく、パフォーマンスチューニングが難しい傾向があります。徹底的にパフォーマンスチューニングしたい場合は、ゼロから自作することをオススメします。
ホームページビルダーに関しては、そもそもパフォーマンスチューニングできる箇所が殆どありません。そのため、外部サービスのパフォーマンスに依存します。
一度、デメリットをまとめます。
- 導入ハードルが高い
- 操作の慣れが必要
- オリジナルのレイアウト構築が難しい
- 手厚いサポートがない
- 自分でセキュリティ対策する必要あり
- システム更新のリスクあり
- 高度なパフォーマンスチューニングが難しい
おわりに
以上になります。最初に紹介した WordPress で Web サイトの制作 → 運営するメリット・デメリットの一言まとめを再掲します。
- メリットは、オシャレなテンプレートが多数あり、定期的な情報発信にも対応
- デメリット、手厚いサポートがなく、オリジナルのレイアウト制作が大変
一昔前までは Web サイト制作は WordPress が最強でした。しかし、ペライチや STUDIO、Webflow などの優秀なホームページビルダーが続々と登場し、相対的に WordPress の強みが薄れている印象があります。
以下のようなケースであえば、WordPress で Web サイトを制作すると良いでしょう。
- WordPress のオシャレなテンプレートを使いたい
- お知らせやブログなどの情報を定期的に発信したい
参考になれば幸いです。